Saturday, July 4, 2009

最近発見した便利なもの

これはスゴイ。iTM MCU for iPhone... 何が凄いって、そのコストパフォーマンス。これ、たった$6ぽっきり。

何が出来て、どれだけ多くの人に活用されるかと言う視点からは、それ程びっくりされないと思う… と、言うか製品コンセンプトを理解するにはかなりニッチなマーケットで商売をしている必要あり。

で、何ができるかと言うと、ただ一つ。iPhoneをMackie Control UniversalのControl Surfaceにてしまう!事。これは凄い。

通常、DAWやミキシングができる編集アプリで2つ以上のトラックを同時にミックスするにはControl Surfaceと言うハードウェアが必要になるのだが、これ、結構値が張る。安い$200程度のものもあるが、フェーダーにタッチセンシティブ機能がなくてまったく使えない。実際に使うには$1000程度以上が必須。

が、このiTM MCUは$6のiPhoneアプリと無料のホスト側アプリで、いとも簡単のこのタッチセンシティブ機能つきフェーダーのあるControl Surfaceを実現してしまう。

しかも、iPhoneさえ持っていけば、出先の編集環境でもOK。しかもiPhoneアプリは簡単なWebDavにもなっており、そこからホスト側もアプリをインストールが出来てしまう!スゲー…。

どれだけ、実用レベルかは、ミックスをする人の技術レベルとプロジェクト規模によって意見が分かれると思うが、マウスでトラックを1つづつキーフレで…と言う世界にいる人には恩恵は間違いなくあると思う。

購入すべし。

最近思う事

自分にとって、Webって表現の場ではないんだなと実感した。こちらが望む表現媒体とWebのもつ性質の整合性の悪さもあると思うけれど、つまるところ、自分、年をとったのかなーと。

情報伝達/交換の手段としては突出しているけれど、自分を「表現」する場としてはどうも落ち着きがなくて、しっくりこない。絵画や印刷技術がマスに向けた情報伝達における先端技術としての役割を終えて、美術館で保存/鑑賞されるように、Webも先端技術としての役割を終える日もかならずくる思うけれど、そえは自分が生きている間には起こらないんだろーな。

と、言う事は、この落ち着かなさともしばらくおつき合いせねば、と言うことだね…。

Tuesday, September 2, 2008

iPhone 3G その後…part 2

SOHO店を出て、Rラインの地下鉄で一路スタジオへ。心の中にある一抹の不安を拭いさるため、現在進行中のプロジェクトで使うグラフィックのアイディアなどに思いをめぐらす。

地下鉄を下り、目覚ましに用に近所のデリでコーヒーとマフィンを買う。

一緒に買ったスクリーンプロテクターを新しいものにするため、スタジオで早速iPhone 3Gを取り出してもう一度入念にスクリーンを調べる。今度こそは大丈夫なようだ。そうそう、念のため、テスト・サイトでも確認を…

これは、ありえない。

5一日に4回も交換したのだし… 大丈夫、ちょっと擦ればおちるホコリだ…

いや、でも、これは…

そう、デッドピクセル…

再度、妻に電話。半ばあきれ気味の反応にかなり凹む。

しばらくの葛藤。そして決断。

自宅に戻ってから再び、ジーニアスの予約を取る。


iPhone 3G交換計画第三日目

今度は再び14丁目店へ。通常営業が始まる9時に予約を入れておいた。この日、妻も一緒に彼女のMacBookをマイナーな修理に出すために予約入れたが、彼女の方は体調不良であえなくキャンセル。

また一人でiPhoneの交換だ。

購入から14日以内は返品を受け付けるポリシーなので、基本的に交換に問題はないはず。ただ、デッドのない個体に巡り合わせられるかどうか。これまで5台連続の敗北…。

先日、はじめてジーニアスバー体験をしたのだが、1時間半ほどの経験で学んだ事が2つある。一つは「余計な事は一切言わない」だった。

これは裁判などの時も同じような感じかと思うが、先方から答えを求められないかぎり、こちらからは最小限の情報しか渡さない事にする。ただ、聞かれた際は簡潔に的確な答えを与える。これでどうなるかと言うと、ジーニアスとの間に一定の距離が生まれる。Apple Storeの店員たちはとにかくフレンドリーな人が多いのでうっかりすると友達感覚で会話がすすむ事もたびたびでる。しかし、距離が近づくと、言い難い事もわりとあっさり言われてしまう事になる。これは、一番最初に14丁目にiPhoneを交換しに来たときにも思った。また、ジーニアスバーにくる客はなるべく自分に非が無い事を説明しようと試みる傾向があり、これはあまりに言い訳がましい。しまいには説明の矛盾点をつかれてだまり込む客もいたりする。

もう一つは「感情的にならない」、だ。SOHOのジーニアスバーに来るお客の4割がたはかなり頭に血が上った状態でやってきていた。問題があって来ているわけだから当然と言えば当然だが、とにかく自分の都合のみを並べて声を張り上げるお客にはジーニアス達もかなりうんざりしてしている様子。事によっては対応してくれるジーニアスの胸一つで商品を無料で交換して貰えるケースもある(前述したモニターのデッド/スタックなど)だけに、先方の感情を逆撫でするのは得策ではないのは明白。

なので、今回も最小限の情報のみをジーニアスに伝える。購入してから(交換してもらってから)まだ数日しかたっていない事、デッドピクセルがある事、新品と交換して欲しい事。

ここで、「前回、4台も変えてもらったのに、どう言う事だ!」やら、「仕事に電話が使えないくて大損だ!」などとは、思っていても決して言わない。それは、今日ここで対応してくれているジーニアスにとって必要な情報ではないし、まして彼の責任でもないからだ。SOHO店で買ったばかりのiPhone 3Gを持って来て、がなりたてる女性客がいた。予約などとっているはずもない彼女に親切に受け答えしていたジーニアスは、その問題のiPhoneの電源とHomeボタンを長押しして強制リスタート。彼女のiPhoneはその後、無事機能していた…。

SOHO店での交換の際の比べると、今回はかなり入念にiPhoneのチェックが行われた。そう言えば、返品の条件に「新品同様の状態である事」という項目があったような気がする。箱と本体のシリアルが一致するかどうか、アクセサリーは揃っているか、果てはシムカードまで取り出して確認していた。まさか、ありもしない傷を指摘して交換してくれないなんて事もありのか、などと怖い想像が頭をかすめる。

最初は無愛想なジーニアスであったが、おそらく長い沈黙に耐えられなかったのか、「交換しますので、少々お待ちください」とぽつり。ガッツポーズ(心の中で)。

しかし、そのiPhoneにも…。

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その後も様々あり、結局8回の交換後、無事、デッドピクセルのないiPhoneを入手した。

現在、そのiPhoneは快調に日々活躍してくれている。









Friday, August 22, 2008

iPhone 3G その後…

iPhone 3Gを購入してから一週間ほどしたある日… それは突然やってきた。

デッドピクセルの発見…。

あろうことか、スクリーン中央に黒点が一つ。黒と言う事はデッド、つまり復活の可能性がゼロのピクセルと言う事になる。白やカラーの場合、スタックピクセルと呼ばれ、うまくピクセルを刺激してやれば復活の可能性もなくはない。

Appleでは自社製品のデッド/スタックの基準を設けてており、コンピュータやディスプレイなどでは、1−2個程度のピクセルが上手く機能していない程度では、不具合と認定されず、保証期間内であっても無償修理や交換は基本的に受け付けてくれない。

では、iPhoneはどうなのか?

どうらや、iPhoneに関してはゼロポリシー、つまり、デッド/スタックが一つでもあれば交換に応じてくれるらしい… との噂がどこぞのブログに乗っかっていた。

と言うわけで、購入したApple Store 14丁目店へ。

仕事帰り、6時前にApple Storeへ到着。さっそくオレンジTを着たコンシェルジェを捕まえて「iPhoneにデッドピクセルがあるんで、交換してもらえる?」と聞いてみる。購入したばかりである事も伝えると、「少々お待ちください」と言われ、その場で5分ほどまたされる。

坊主頭で黒ぶちメガネをかけたアジアンのコンシェルジェは、「購入したばかりですが、ジーニアスに見てもらってからの交換になります」との事。じゃ、早速ジーニアスに、と言うと、「いや、ジーニアスに見てもらうには予約をしてもらわないと…」

彼に連れられ、予約をとりに。なんの事はない、ディスプレイしてあるMacBookでAppleのジーニアス予約ページへ入るだけ。自宅でも出来たよ…。

しかし、予約はかなり一杯、3日先でないと無理。しかも、SOHO店。朝9時…。

iPhone 3G交換計画第一日はここで終了。しかも、外は土砂降りの夕立。しばらく外に出れそうにない…。

3日後。

iPhone 3G交換計画第二日目。朝7時に起床して遅刻のないよう8時には自宅を出発。予約時間から10分遅れると予約は無効になるのだそうだ。iPhone 3Gはプライバシー保護のため、データは全て前日にリセットした。iPhone OS2から、全データ消去はいわゆる"Zero Out Data"に変わったので、2時間ほど(16GBの場合)かかってしまう。OS1ではものの数分であった。セキュリティー上はZero Outの方が安心だが、待ち時間がとにかく長い…。

8時45分、SOHO店到着。ここも週日はiPhone販売のため、朝8時から開店している。しかし、ジーニアスバーは9時からのサービス開始。一般の客とiPhone購入の客を分けるため、入り口で一回、入店してしてからもう一回、来店の目的を確認された。

ガラス階段をのぼると、ジーニアスバー前のベンチにはだれもおらず、一番乗りらしい。ベンチに座って待っていると妙に手持ち無沙汰になり、きょろきょろ店内を見回してみる。Appleの店員はみんなこまめによく働く。日本ではあたりまえの風景だが、アメリカ(特にニューヨーク)では稀な光景。

そうこうしているうちにジーニアスらしき人物がドアから出てくる。白人一人、黒人二人、アジアン一人。こう言うときは、地下鉄やレストランでもそうだが、だいたいアジアンに当たる…。

細身でおとなしそうな外見の彼は銀縁の眼鏡でいかにも技術系な雰囲気を醸し出しているが、なぜか、他のジーニアスたちからはちょっと浮いた様子。早速、iPhoneを取り出してデットピクセルがある事を伝えると、手際よく確認して、「これは交換になります」。ガッツポーズ(心の中で)。

早速、一階からシュリンクラップに入った真新しい黒の16GBを持ってきてくれる。この前、14丁目店で3時間半かかった時に比べてなんと迅速な事か!IDやらソーシャルセキュリティやらの確認を済ませ、あっと言う間にアクティベーションも完了。新たにスクリーンプロテクターも購入してSOHO店を出たのが9時半。早い。妻に無事交換してくれた旨を連絡して、自分のスタジオへ向かおうと地下鉄へ。ここで、計画は第二日目で無事終了のはずであった…。

が、地下鉄のプラットフォームで電車を待つあいだ、iPhone 3Gを出してみると、なんと、スクリーンに白い点が…。スリーンをONにしてもOFFにしても確認できる…。と言う事は、デットでもスタックでもない。傷かホコリだ…。もう、頭の中は真っ白。狂ったようにスクリーンを拭いてみる。消えない…。

2ドルを払って入った地下鉄だが、もうこれはSOHO店に戻るしかない。

焦る気持ちを抑えてガラス階段を再びのぼる(駆け上がらなかったのが不思議なくらいだ)。アジアンの彼はもう既に別な客を対応中であった。側にいた黒人のジーニアスに事情を説明すると彼を読んでくれた。どうやら、彼が対応している別な客は修理に持ち込んだiMacのデータをバックアップ中らしい。なので、早速確認してくれるとの事。

アジアンの彼もiPhone 3Gのスクリーンを執拗に拭くがその白い点は消えない。一瞬考え込んだ後「キズかもしれません。もう一度交換します」…。ホっ。

彼が一階に別なiPhoneをとりに行く間、何気なく隣にいるiMacのデータをバックアップしている客をみると、なんと彼は
、iPod に、しかもオリジナルのFirewire iPod!にデータをバックアップしていた…。なんて無謀なとも思ったが、これはこれで微笑ましい。そうこうするうち、写真データをコピーしようとすると、iPodでは容量が不足(そりゃ、そうだ。オリジナルのiPodは容量は5GBのみ)していて、コピー出来ません、とのErrorが…。思いあまった彼は、一階から戻ったアジアンの彼に「新しいiPodを買いたいんだけど…」。一瞬かたまるアジアンの彼。自分も一瞬かたまる。iMacの彼には外付けハードドライブという概念がない、と言う事実に気がつくまでに5秒ほどかかった。さすがにアジアンの彼は外付けハードドライブの購入を勧めていた…。微笑ましい…。

さて、iPhone 3G。また、先程と同様の手続き。しかし、今度はアクティベーションの最終段階の前にiPhoneを確認させてくれた。なんと気前のいい。しかし!今度は白い細い糸くずががスクリーンのガラス面の下に…。

信じられない事に、今日、3台目のiPhoneを開けてもらう事に。

一階から、新しい箱を持ってきた彼は早速3台目の登録作業に入る。Wifi接続が出来るポイントまできた所で再度スクリーンの確認をさせてくれた。3度目の正直、が、しかし…。こんどは画面中央右に緑がかったスタックピクセルが!

こちらが「どうしたらいいかな?」と聞くと、「そちら次第です。もう一台開けますか?」との事。時計を見るともう10時半。一瞬迷うがお願いする事に。

そして今日、4台目のiPhone 3G。

登録作業を終え、画面の確認。Safariを立ち上げ、まっさらの白い画面を食い入るようにみつめる。デッド/スタックは画面の角度で見えやすかったり、見え難かったりするので、角度を変えて何度もチェック。数分の確認作業の末、結果はーーー

「問題なし。」

またガッツポーズ(心の中で)

ようやく、納得のいくiPhone 3Gを入手できた。喜び勇んで妻に電話。事の詳細を説明すると、彼女もかなり驚いていたようだ。それはそうだ。一日に4台もiPhoneを交換したのだから…。

でも、これでようやく落ち着いてiPhoneを使える!

はず。

きっとそうに違い。

でも。

もしかしたら…。

…次回に続く。




Monday, August 4, 2008

iPhone 3G

…買ってしまった…

妻と二人で14丁目のApple Storeへ開店に会わせて出向く。前日にAppleのサイトでAvailabilityはチェックしていったのでまず買えない事はないだろうと踏んでいたが、あとの心配は、はなたして何時間並ぶ事になるのだようかと言う点。

あちらこちらのブログでいまだiPhoneを買うには列に並ばないといけないとの情報があったが、
7月11日に発売なのですでに3週間が経過しているし、在庫もここ数日切れていないところを見ると、列の長さはそれほどでもないであろうと高をくくっていた…。

現在、ほぼApple Store全店でiPhone販売のため開店時間を通常より一時間早める措置をとっているが、今日は日曜であったので、例外。いつも通り、9時の開店との事。朝、妻と軽い朝食をとり地下鉄1ラインで14丁目の駅まで。そこからアヴェニューブロックを2つ超えると、ニューヨークで3店目となるApple Store 14th Street店。フラッグシップである5番街や、一号店であるSOHOに比べると3フロア展開で作りにもゆとりがあるし、なにより他店より圧倒的に空いている。それが14丁目での購入に決めた点であった。

しかし、8番街を超えたあたりから、思わしくない光景が…。やはり…。なんと14丁目の角からすでにiPhone購入のための列が、しかも40人はゆうに超えていると思われる。さらに近づいていくと、店内にもすでに列が!

どう少なく見積もっても75人から90人ほどが並んでいるようだ。ヤバイ。

妻は16GBの白狙い、僕は16GBの黒狙いであった。特に発売直後から16GBの黒は人気で売り切れが続く事もあったので気がきでない。しばらくすると僕らの後ろにもすでに20人を超える人が並んでいた…。数人のオレンジ色のTシャツを着たお姉さん達が購入機種、身分証明、クレジットカード(アメリカ国内でiPhoneは現金での購入が不可なのだ)の確認を列にならぶ一人一人に対して進めている。つまり、この時点で自分の欲しい機種が入手できるのかどうか、判明すると言う事だ。

そうこうする内に、オレンジTお姉さんの一人が「…は現在非常に品薄です!」のアナウンス。最初のアナウンスが上手く聞き取れなかったので、もしかして16GBの黒が品薄なのかと一瞬あせる…。しかし、よく聞くと8GBモデルが残り10台以下との事。このアナウウンスが出たのが、僕らのならぶ列のはるか前方。
16GBの白と黒は大丈夫なのだろうか?

不安が高まるなか、いよいよ僕らの順番。
16GBの白と黒一台づつの希望を伝え、身分証明とクレジットの確認が終わると、にっこりして16GB白/黒のiPhone受け取り用にカードを一枚づつ手渡してくれた!これで今日のiPhone入手が保証されたわけだ。

しかし、ここからが長かった…。並び始めからこのカードを貰えるまで約1時間。そこから、Apple Storeの店内に入れるまでがさらに45分。決済とアクティベーションの作業をして貰えるまでにさらに1時間半…。結局、僕らの手元にiPhoneが来るまでに合計3時間半を要した…。

ちなみに、14丁目の店内もおなじみの半透明の階段がアクセントになっているのだが、ここでは階段が螺旋状でSOHO店などのまっすぐな階段よりもエレガントで、3フロアあるため5番街店よりもダイナミックな構造になっている。

購入の最終段階である決済とアクティベーションにあたっては、水色のTシャツを着たお兄さん/お姉さんが、顧客ひとりづつを迎えに、二階からゆくっりと階段をおりてくるのだが、その様子はまるで、亡くなった人々を天国へと導いてくれる天使が舞い降りてくるように見えた…。あくまで、寝不足と過度の緊張、立ちっぱなしから来る疲労が相まって、勝手にそのような印象を思い描いていただけだが…。

ところが、僕らの担当のお兄さんは、シフトが変わってお店に着いたばかりだったのか2階からではなく、僕らが列で待ったいた場所のすぐ横にあるスタッフルームのドアから突然やってきた。

彼につれられ、僕らもいよいよ二階へ。

特にイスが用意されているでもなく、「天気もいいし、窓際にでも腰掛けましょうか」と言われ、3人で日当りの良い窓際のふちに腰かけて決済/アクティベーションをする。これまでの3時間がウソのように順調に作業はすすみ、あっと言うまに終了。しかも最後、「自分はプロ級の腕だから」と言って、併せて購入したスクリーンプロテクターを
、彼は真新しいiPhoneに手際よく貼ってくれた。全ての手続きが終わると、「なにか問題があったら」と、名刺をくれた。

こうして、晴れて我が家に真新しいiPhoneが2台やってきた。

アクティベーションを待つiPhone達。



作業をしてくれるお兄さん 。




Wednesday, July 30, 2008

Red Oneの映像

仕事でいよいよRedで撮影された映像を編集する事になった。
今回は最終納品がSDなので2Kでの撮影。

モデル4人を使ってスタジオのシームレスを背景に撮影した映像を、英語、スパニッシュの2ヴァージョンでそれぞれ30秒と10秒のものを納品する。

スタジオで撮影された素材は合計2時間強でそれほど多くはないのだが、2KのオリジナルのR3DファイルをProres422の1920x1080 10bitに変換するのにこれまたものすごい時間がかかってしまった。まず、リリースされたばかりのRedrushesをインストールするために、最新のRed Alert!をダウンロード。130以上あるファイルを一づつ(!)荒くカラコレ。この作業だけで4時間…。その後、全てのファイルをRedrushesにてバッチでエクスポート。これが終わらない!結局、オーバーナイトで作業させる事に。

翌朝、無事にエクスポートは終了していたが、終わったのが朝4時半。2時間のファイルで11時間強…。Mac Pro Quad Coreでこの時間とは。しかもDeBayerの設定はHalf。しかもこの後、Prores422から粗編用のDV(16x9)へ書き出す。

Redコーデックは入れているので、ProxyでR3Dファイルを直接編集に使用してもよかったのだが、粗編用の機材が貧弱なのと、あのコントラストの無い映像を長時間みるのはかなり虚しいので(しかもFCP6.0.3での不具合もあるし…)、Prores422とDV、両方を使用する事にした。

今回は30秒と10秒なので最悪、ファイル名からEyeballしてもなんとかなりそうだし、Relinkをうまくやればなんとかなるでしょう。

今後、Prores422で書き出した映像を一括でもとのR3Dへリンクする方法がFCP内で実現して欲しいと祈るばかり。サードパーティのCrimson
もあるけれど、なにより有料だし、XMLを複数回やりとりする手間もある。はやくcolorもR3Dをサポートしないものだろうか。あとBlu-Rayも…。

Tuesday, July 15, 2008

新作制作記録:その3

7月7日
Film ArchivesにてLMCCが提供するマンハッタン在住アーティスト向けのグラントに関する説明会があったので参加する。久しぶりにArchivesへいったがまったく変わっておりずびっくり。とにかく冷房が寒かった。

7月8日
オーダーしていたカメラ用のフードが到着。が、バヨネット式であるため直接カメラに取り付ける事はできず、フィルターの併用が前提。なので装着はしばしおあずけ。

7月10日
以前、オフィスがあったトライベッカのあたりをうろうろしていたので、K&Mカメラへ立ち寄る。以前よりかなりプロ向けの品揃えになっており、ビデオ関連も揃っていた…。UVフィルターとレンズキャップを購入。これで、晴れてフードがカメラに装着できる。帰宅後、お遊びでビデオ共有サイトにアップした映像を再撮する事になり、午後11時から部屋の中でライトのセットアップを開始する事に…。

7月11日
まったく関連はないが、iPhone 3Gが販売開始。
撮影に向け、DOFアダプターが必要になるかもしれず、情報収集をする。いろいろ障害はあるものの、可能である事が判明。しかし、ドイツ(オランダ?)から一部のパーツを調達する必要がある事も判明。うーむ。

7月12日
なぜか無性にブレッソンの「やさしい女」が観たくなる。驚いた事にアメリカではまだDVDリリースされていない事が判明。恐ろしい。

7月13日
どうにか「やさしい女」のVHSコピーを入手。やはり随所に驚きのある素晴らしい映画。そういえば、「やさしい女」を初めて観たのは前述のFilm Archivesだった。この時はEssencial Cinemaと言う名作を安く公開するレギュラーシリーズの一環で、なんと英語字幕なし!での上映。チケット(5ドル、安っ!)を買うと、セリフが英訳されたプリントアウトが貰えた。その後、MoMAでブレッソンの特集があった際、晴れて英語字幕付きで観る事ができたのであった。自分の作品制作にはあまり関連のない話だが、一応、インスピレーションと言う事で。