iPhone 3Gを購入してから一週間ほどしたある日… それは突然やってきた。
デッドピクセルの発見…。
あろうことか、スクリーン中央に黒点が一つ。黒と言う事はデッド、つまり復活の可能性がゼロのピクセルと言う事になる。白やカラーの場合、スタックピクセルと呼ばれ、うまくピクセルを刺激してやれば復活の可能性もなくはない。
Appleでは自社製品のデッド/スタックの基準を設けてており、コンピュータやディスプレイなどでは、1−2個程度のピクセルが上手く機能していない程度では、不具合と認定されず、保証期間内であっても無償修理や交換は基本的に受け付けてくれない。
では、iPhoneはどうなのか?
どうらや、iPhoneに関してはゼロポリシー、つまり、デッド/スタックが一つでもあれば交換に応じてくれるらしい… との噂がどこぞのブログに乗っかっていた。
と言うわけで、購入したApple Store 14丁目店へ。
仕事帰り、6時前にApple Storeへ到着。さっそくオレンジTを着たコンシェルジェを捕まえて「iPhoneにデッドピクセルがあるんで、交換してもらえる?」と聞いてみる。購入したばかりである事も伝えると、「少々お待ちください」と言われ、その場で5分ほどまたされる。
坊主頭で黒ぶちメガネをかけたアジアンのコンシェルジェは、「購入したばかりですが、ジーニアスに見てもらってからの交換になります」との事。じゃ、早速ジーニアスに、と言うと、「いや、ジーニアスに見てもらうには予約をしてもらわないと…」
彼に連れられ、予約をとりに。なんの事はない、ディスプレイしてあるMacBookでAppleのジーニアス予約ページへ入るだけ。自宅でも出来たよ…。
しかし、予約はかなり一杯、3日先でないと無理。しかも、SOHO店。朝9時…。
iPhone 3G交換計画第一日はここで終了。しかも、外は土砂降りの夕立。しばらく外に出れそうにない…。
3日後。
iPhone 3G交換計画第二日目。朝7時に起床して遅刻のないよう8時には自宅を出発。予約時間から10分遅れると予約は無効になるのだそうだ。iPhone 3Gはプライバシー保護のため、データは全て前日にリセットした。iPhone OS2から、全データ消去はいわゆる"Zero Out Data"に変わったので、2時間ほど(16GBの場合)かかってしまう。OS1ではものの数分であった。セキュリティー上はZero Outの方が安心だが、待ち時間がとにかく長い…。
8時45分、SOHO店到着。ここも週日はiPhone販売のため、朝8時から開店している。しかし、ジーニアスバーは9時からのサービス開始。一般の客とiPhone購入の客を分けるため、入り口で一回、入店してしてからもう一回、来店の目的を確認された。
ガラス階段をのぼると、ジーニアスバー前のベンチにはだれもおらず、一番乗りらしい。ベンチに座って待っていると妙に手持ち無沙汰になり、きょろきょろ店内を見回してみる。Appleの店員はみんなこまめによく働く。日本ではあたりまえの風景だが、アメリカ(特にニューヨーク)では稀な光景。
そうこうしているうちにジーニアスらしき人物がドアから出てくる。白人一人、黒人二人、アジアン一人。こう言うときは、地下鉄やレストランでもそうだが、だいたいアジアンに当たる…。
細身でおとなしそうな外見の彼は銀縁の眼鏡でいかにも技術系な雰囲気を醸し出しているが、なぜか、他のジーニアスたちからはちょっと浮いた様子。早速、iPhoneを取り出してデットピクセルがある事を伝えると、手際よく確認して、「これは交換になります」。ガッツポーズ(心の中で)。
早速、一階からシュリンクラップに入った真新しい黒の16GBを持ってきてくれる。この前、14丁目店で3時間半かかった時に比べてなんと迅速な事か!IDやらソーシャルセキュリティやらの確認を済ませ、あっと言う間にアクティベーションも完了。新たにスクリーンプロテクターも購入してSOHO店を出たのが9時半。早い。妻に無事交換してくれた旨を連絡して、自分のスタジオへ向かおうと地下鉄へ。ここで、計画は第二日目で無事終了のはずであった…。
が、地下鉄のプラットフォームで電車を待つあいだ、iPhone 3Gを出してみると、なんと、スクリーンに白い点が…。スリーンをONにしてもOFFにしても確認できる…。と言う事は、デットでもスタックでもない。傷かホコリだ…。もう、頭の中は真っ白。狂ったようにスクリーンを拭いてみる。消えない…。
2ドルを払って入った地下鉄だが、もうこれはSOHO店に戻るしかない。
焦る気持ちを抑えてガラス階段を再びのぼる(駆け上がらなかったのが不思議なくらいだ)。アジアンの彼はもう既に別な客を対応中であった。側にいた黒人のジーニアスに事情を説明すると彼を読んでくれた。どうやら、彼が対応している別な客は修理に持ち込んだiMacのデータをバックアップ中らしい。なので、早速確認してくれるとの事。
アジアンの彼もiPhone 3Gのスクリーンを執拗に拭くがその白い点は消えない。一瞬考え込んだ後「キズかもしれません。もう一度交換します」…。ホっ。
彼が一階に別なiPhoneをとりに行く間、何気なく隣にいるiMacのデータをバックアップしている客をみると、なんと彼は、iPod に、しかもオリジナルのFirewire iPod!にデータをバックアップしていた…。なんて無謀なとも思ったが、これはこれで微笑ましい。そうこうするうち、写真データをコピーしようとすると、iPodでは容量が不足(そりゃ、そうだ。オリジナルのiPodは容量は5GBのみ)していて、コピー出来ません、とのErrorが…。思いあまった彼は、一階から戻ったアジアンの彼に「新しいiPodを買いたいんだけど…」。一瞬かたまるアジアンの彼。自分も一瞬かたまる。iMacの彼には外付けハードドライブという概念がない、と言う事実に気がつくまでに5秒ほどかかった。さすがにアジアンの彼は外付けハードドライブの購入を勧めていた…。微笑ましい…。
さて、iPhone 3G。また、先程と同様の手続き。しかし、今度はアクティベーションの最終段階の前にiPhoneを確認させてくれた。なんと気前のいい。しかし!今度は白い細い糸くずががスクリーンのガラス面の下に…。
信じられない事に、今日、3台目のiPhoneを開けてもらう事に。
一階から、新しい箱を持ってきた彼は早速3台目の登録作業に入る。Wifi接続が出来るポイントまできた所で再度スクリーンの確認をさせてくれた。3度目の正直、が、しかし…。こんどは画面中央右に緑がかったスタックピクセルが!
こちらが「どうしたらいいかな?」と聞くと、「そちら次第です。もう一台開けますか?」との事。時計を見るともう10時半。一瞬迷うがお願いする事に。
そして今日、4台目のiPhone 3G。
登録作業を終え、画面の確認。Safariを立ち上げ、まっさらの白い画面を食い入るようにみつめる。デッド/スタックは画面の角度で見えやすかったり、見え難かったりするので、角度を変えて何度もチェック。数分の確認作業の末、結果はーーー
「問題なし。」
またガッツポーズ(心の中で)
ようやく、納得のいくiPhone 3Gを入手できた。喜び勇んで妻に電話。事の詳細を説明すると、彼女もかなり驚いていたようだ。それはそうだ。一日に4台もiPhoneを交換したのだから…。
でも、これでようやく落ち着いてiPhoneを使える!
はず。
きっとそうに違い。
でも。
もしかしたら…。
…次回に続く。
Friday, August 22, 2008
Monday, August 4, 2008
iPhone 3G
…買ってしまった…
妻と二人で14丁目のApple Storeへ開店に会わせて出向く。前日にAppleのサイトでAvailabilityはチェックしていったのでまず買えない事はないだろうと踏んでいたが、あとの心配は、はなたして何時間並ぶ事になるのだようかと言う点。
あちらこちらのブログでいまだiPhoneを買うには列に並ばないといけないとの情報があったが、7月11日に発売なのですでに3週間が経過しているし、在庫もここ数日切れていないところを見ると、列の長さはそれほどでもないであろうと高をくくっていた…。
現在、ほぼApple Store全店でiPhone販売のため開店時間を通常より一時間早める措置をとっているが、今日は日曜であったので、例外。いつも通り、9時の開店との事。朝、妻と軽い朝食をとり地下鉄1ラインで14丁目の駅まで。そこからアヴェニューブロックを2つ超えると、ニューヨークで3店目となるApple Store 14th Street店。フラッグシップである5番街や、一号店であるSOHOに比べると3フロア展開で作りにもゆとりがあるし、なにより他店より圧倒的に空いている。それが14丁目での購入に決めた点であった。
しかし、8番街を超えたあたりから、思わしくない光景が…。やはり…。なんと14丁目の角からすでにiPhone購入のための列が、しかも40人はゆうに超えていると思われる。さらに近づいていくと、店内にもすでに列が!
どう少なく見積もっても75人から90人ほどが並んでいるようだ。ヤバイ。
妻は16GBの白狙い、僕は16GBの黒狙いであった。特に発売直後から16GBの黒は人気で売り切れが続く事もあったので気がきでない。しばらくすると僕らの後ろにもすでに20人を超える人が並んでいた…。数人のオレンジ色のTシャツを着たお姉さん達が購入機種、身分証明、クレジットカード(アメリカ国内でiPhoneは現金での購入が不可なのだ)の確認を列にならぶ一人一人に対して進めている。つまり、この時点で自分の欲しい機種が入手できるのかどうか、判明すると言う事だ。
そうこうする内に、オレンジTお姉さんの一人が「…は現在非常に品薄です!」のアナウンス。最初のアナウンスが上手く聞き取れなかったので、もしかして16GBの黒が品薄なのかと一瞬あせる…。しかし、よく聞くと8GBモデルが残り10台以下との事。このアナウウンスが出たのが、僕らのならぶ列のはるか前方。16GBの白と黒は大丈夫なのだろうか?
不安が高まるなか、いよいよ僕らの順番。16GBの白と黒一台づつの希望を伝え、身分証明とクレジットの確認が終わると、にっこりして16GB白/黒のiPhone受け取り用にカードを一枚づつ手渡してくれた!これで今日のiPhone入手が保証されたわけだ。
しかし、ここからが長かった…。並び始めからこのカードを貰えるまで約1時間。そこから、Apple Storeの店内に入れるまでがさらに45分。決済とアクティベーションの作業をして貰えるまでにさらに1時間半…。結局、僕らの手元にiPhoneが来るまでに合計3時間半を要した…。
ちなみに、14丁目の店内もおなじみの半透明の階段がアクセントになっているのだが、ここでは階段が螺旋状でSOHO店などのまっすぐな階段よりもエレガントで、3フロアあるため5番街店よりもダイナミックな構造になっている。
購入の最終段階である決済とアクティベーションにあたっては、水色のTシャツを着たお兄さん/お姉さんが、顧客ひとりづつを迎えに、二階からゆくっりと階段をおりてくるのだが、その様子はまるで、亡くなった人々を天国へと導いてくれる天使が舞い降りてくるように見えた…。あくまで、寝不足と過度の緊張、立ちっぱなしから来る疲労が相まって、勝手にそのような印象を思い描いていただけだが…。
ところが、僕らの担当のお兄さんは、シフトが変わってお店に着いたばかりだったのか2階からではなく、僕らが列で待ったいた場所のすぐ横にあるスタッフルームのドアから突然やってきた。
彼につれられ、僕らもいよいよ二階へ。
特にイスが用意されているでもなく、「天気もいいし、窓際にでも腰掛けましょうか」と言われ、3人で日当りの良い窓際のふちに腰かけて決済/アクティベーションをする。これまでの3時間がウソのように順調に作業はすすみ、あっと言うまに終了。しかも最後、「自分はプロ級の腕だから」と言って、併せて購入したスクリーンプロテクターを、彼は真新しいiPhoneに手際よく貼ってくれた。全ての手続きが終わると、「なにか問題があったら」と、名刺をくれた。
こうして、晴れて我が家に真新しいiPhoneが2台やってきた。
妻と二人で14丁目のApple Storeへ開店に会わせて出向く。前日にAppleのサイトでAvailabilityはチェックしていったのでまず買えない事はないだろうと踏んでいたが、あとの心配は、はなたして何時間並ぶ事になるのだようかと言う点。
あちらこちらのブログでいまだiPhoneを買うには列に並ばないといけないとの情報があったが、7月11日に発売なのですでに3週間が経過しているし、在庫もここ数日切れていないところを見ると、列の長さはそれほどでもないであろうと高をくくっていた…。
現在、ほぼApple Store全店でiPhone販売のため開店時間を通常より一時間早める措置をとっているが、今日は日曜であったので、例外。いつも通り、9時の開店との事。朝、妻と軽い朝食をとり地下鉄1ラインで14丁目の駅まで。そこからアヴェニューブロックを2つ超えると、ニューヨークで3店目となるApple Store 14th Street店。フラッグシップである5番街や、一号店であるSOHOに比べると3フロア展開で作りにもゆとりがあるし、なにより他店より圧倒的に空いている。それが14丁目での購入に決めた点であった。
しかし、8番街を超えたあたりから、思わしくない光景が…。やはり…。なんと14丁目の角からすでにiPhone購入のための列が、しかも40人はゆうに超えていると思われる。さらに近づいていくと、店内にもすでに列が!
どう少なく見積もっても75人から90人ほどが並んでいるようだ。ヤバイ。
妻は16GBの白狙い、僕は16GBの黒狙いであった。特に発売直後から16GBの黒は人気で売り切れが続く事もあったので気がきでない。しばらくすると僕らの後ろにもすでに20人を超える人が並んでいた…。数人のオレンジ色のTシャツを着たお姉さん達が購入機種、身分証明、クレジットカード(アメリカ国内でiPhoneは現金での購入が不可なのだ)の確認を列にならぶ一人一人に対して進めている。つまり、この時点で自分の欲しい機種が入手できるのかどうか、判明すると言う事だ。
そうこうする内に、オレンジTお姉さんの一人が「…は現在非常に品薄です!」のアナウンス。最初のアナウンスが上手く聞き取れなかったので、もしかして16GBの黒が品薄なのかと一瞬あせる…。しかし、よく聞くと8GBモデルが残り10台以下との事。このアナウウンスが出たのが、僕らのならぶ列のはるか前方。16GBの白と黒は大丈夫なのだろうか?
不安が高まるなか、いよいよ僕らの順番。16GBの白と黒一台づつの希望を伝え、身分証明とクレジットの確認が終わると、にっこりして16GB白/黒のiPhone受け取り用にカードを一枚づつ手渡してくれた!これで今日のiPhone入手が保証されたわけだ。
しかし、ここからが長かった…。並び始めからこのカードを貰えるまで約1時間。そこから、Apple Storeの店内に入れるまでがさらに45分。決済とアクティベーションの作業をして貰えるまでにさらに1時間半…。結局、僕らの手元にiPhoneが来るまでに合計3時間半を要した…。
ちなみに、14丁目の店内もおなじみの半透明の階段がアクセントになっているのだが、ここでは階段が螺旋状でSOHO店などのまっすぐな階段よりもエレガントで、3フロアあるため5番街店よりもダイナミックな構造になっている。
購入の最終段階である決済とアクティベーションにあたっては、水色のTシャツを着たお兄さん/お姉さんが、顧客ひとりづつを迎えに、二階からゆくっりと階段をおりてくるのだが、その様子はまるで、亡くなった人々を天国へと導いてくれる天使が舞い降りてくるように見えた…。あくまで、寝不足と過度の緊張、立ちっぱなしから来る疲労が相まって、勝手にそのような印象を思い描いていただけだが…。
ところが、僕らの担当のお兄さんは、シフトが変わってお店に着いたばかりだったのか2階からではなく、僕らが列で待ったいた場所のすぐ横にあるスタッフルームのドアから突然やってきた。
彼につれられ、僕らもいよいよ二階へ。
特にイスが用意されているでもなく、「天気もいいし、窓際にでも腰掛けましょうか」と言われ、3人で日当りの良い窓際のふちに腰かけて決済/アクティベーションをする。これまでの3時間がウソのように順調に作業はすすみ、あっと言うまに終了。しかも最後、「自分はプロ級の腕だから」と言って、併せて購入したスクリーンプロテクターを、彼は真新しいiPhoneに手際よく貼ってくれた。全ての手続きが終わると、「なにか問題があったら」と、名刺をくれた。
こうして、晴れて我が家に真新しいiPhoneが2台やってきた。
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