Wednesday, July 30, 2008

Red Oneの映像

仕事でいよいよRedで撮影された映像を編集する事になった。
今回は最終納品がSDなので2Kでの撮影。

モデル4人を使ってスタジオのシームレスを背景に撮影した映像を、英語、スパニッシュの2ヴァージョンでそれぞれ30秒と10秒のものを納品する。

スタジオで撮影された素材は合計2時間強でそれほど多くはないのだが、2KのオリジナルのR3DファイルをProres422の1920x1080 10bitに変換するのにこれまたものすごい時間がかかってしまった。まず、リリースされたばかりのRedrushesをインストールするために、最新のRed Alert!をダウンロード。130以上あるファイルを一づつ(!)荒くカラコレ。この作業だけで4時間…。その後、全てのファイルをRedrushesにてバッチでエクスポート。これが終わらない!結局、オーバーナイトで作業させる事に。

翌朝、無事にエクスポートは終了していたが、終わったのが朝4時半。2時間のファイルで11時間強…。Mac Pro Quad Coreでこの時間とは。しかもDeBayerの設定はHalf。しかもこの後、Prores422から粗編用のDV(16x9)へ書き出す。

Redコーデックは入れているので、ProxyでR3Dファイルを直接編集に使用してもよかったのだが、粗編用の機材が貧弱なのと、あのコントラストの無い映像を長時間みるのはかなり虚しいので(しかもFCP6.0.3での不具合もあるし…)、Prores422とDV、両方を使用する事にした。

今回は30秒と10秒なので最悪、ファイル名からEyeballしてもなんとかなりそうだし、Relinkをうまくやればなんとかなるでしょう。

今後、Prores422で書き出した映像を一括でもとのR3Dへリンクする方法がFCP内で実現して欲しいと祈るばかり。サードパーティのCrimson
もあるけれど、なにより有料だし、XMLを複数回やりとりする手間もある。はやくcolorもR3Dをサポートしないものだろうか。あとBlu-Rayも…。

Tuesday, July 15, 2008

新作制作記録:その3

7月7日
Film ArchivesにてLMCCが提供するマンハッタン在住アーティスト向けのグラントに関する説明会があったので参加する。久しぶりにArchivesへいったがまったく変わっておりずびっくり。とにかく冷房が寒かった。

7月8日
オーダーしていたカメラ用のフードが到着。が、バヨネット式であるため直接カメラに取り付ける事はできず、フィルターの併用が前提。なので装着はしばしおあずけ。

7月10日
以前、オフィスがあったトライベッカのあたりをうろうろしていたので、K&Mカメラへ立ち寄る。以前よりかなりプロ向けの品揃えになっており、ビデオ関連も揃っていた…。UVフィルターとレンズキャップを購入。これで、晴れてフードがカメラに装着できる。帰宅後、お遊びでビデオ共有サイトにアップした映像を再撮する事になり、午後11時から部屋の中でライトのセットアップを開始する事に…。

7月11日
まったく関連はないが、iPhone 3Gが販売開始。
撮影に向け、DOFアダプターが必要になるかもしれず、情報収集をする。いろいろ障害はあるものの、可能である事が判明。しかし、ドイツ(オランダ?)から一部のパーツを調達する必要がある事も判明。うーむ。

7月12日
なぜか無性にブレッソンの「やさしい女」が観たくなる。驚いた事にアメリカではまだDVDリリースされていない事が判明。恐ろしい。

7月13日
どうにか「やさしい女」のVHSコピーを入手。やはり随所に驚きのある素晴らしい映画。そういえば、「やさしい女」を初めて観たのは前述のFilm Archivesだった。この時はEssencial Cinemaと言う名作を安く公開するレギュラーシリーズの一環で、なんと英語字幕なし!での上映。チケット(5ドル、安っ!)を買うと、セリフが英訳されたプリントアウトが貰えた。その後、MoMAでブレッソンの特集があった際、晴れて英語字幕付きで観る事ができたのであった。自分の作品制作にはあまり関連のない話だが、一応、インスピレーションと言う事で。


Sunday, July 6, 2008

新作制作記録:その2

7月5日
昨日撮影した分の映像を取り込み、テスト撮影時の映像と合わせ、作品のコンセプトが成立するのかどうか、テスト編集をする事にした。4時間ほどの作業でとりあえず2分弱のものに仕上げる。スクラッチトラックとしてありものの音楽に合わせて編集。仕上がった編集はスタッフ間でプレビューするため、パスワード制限つきでvimeo.comのサイトにアップされている。主演女優からの評価は10段階中7と辛いものであった…。

vimeoはyoutube同様の動画共有サイトだが、1280x720のHDもあつかってくれるため、画質重視の場合はお勧めである。ただし、一週間にアップできるファイルサイズが500MBまでの制限がつく。ちなみに、vimeoはニューヨークにベースを置くIACと言うネット系大手がマネージするサイトの一つ。チェルシーピアーの真向かいにガラス張りの真新しい自社ビルがある。僕も先日、IACが新たにlaunchしたサイトがらみの仕事をしたが、徹夜作業であげた仕事は(もちろん)自社サービスであるvimeoにアップして確認作業を行った。

さらに今日、主演女優と昼食中に今回制作している作品のナレーションをしてもらえそうな人物を見つける。彼は近所にあるフレンチ・ビストロのウェイターなのだが、なんと言っても素晴らしい声(!)の持ち主。一度聞いたら忘れない。主演女優いわくトム・ウェイツとの事だが、僕は「アルイファビル」に登場するコンピュータ、Alpha 60に近いように思うのだが…。真偽は不明だが、その彼は英語、フレンチ、イタリアンを話せるとか。もちろん、彼の連絡先をもらっておいた。

Saturday, July 5, 2008

新作制作記録:その1

6月30日
機材購入。新作の制作へ向けて準備を開始。今回はHDでの撮影となるため新たにCanonのHDVカメラを調達。24pでの撮影を行う予定。

7月1日、2日
アダプターやLCD用フードなど追加機材を購入。

7月3日
機材テストを行うため、主演の女優とともにセントラルパークにてテスト撮影を行う。主なチェック項目は24pおよびCinama Modeの検証、カメラのマニュアル設定、カメラ内のNDフィルターの挙動など。

7月4日
Macy's 4th of Julyの花火を背景に作品に使用する一部のシーンを撮影。主演女優をともなった撮影であったが、あいにくの雨に見舞われ、撮影は難航。なんとか終了するも映像の出来は、新しい機材の操作に不慣れであった事もあり、今ひとつ。